2013年3月26日星期二

恋する可能性は何%

高校生としての平凡生活を満喫している俺なのだが、最近、俺に関して学園にある噂が広まっているとの情報を耳にした。
 
何でも俺が小学生の女の子と付き合ってるんじゃないか、という類のものだ。 
 
……間違いなく音緒と一緒にいたところを目撃されたようだ。Xing霸 性霸2000
 
「で、舞人。真相はどうなんだ?」
 
友達に囲まれて俺は真相を尋ねられていた。
 
他のクラスメイトも興味ありそうに聞き耳をたてている。
 
「だから、ありえないっていうんだよ。音緒は俺の従妹、それ以上でもなければそれ以下でもない。一緒にいたのは買い物に付き合ってるだけだ」
 
「……マジで?でも、その子は可愛い子なんだろ?」
 
「音緒が可愛いねぇ?どうなんだろうな」
 
可愛いといわれれば可愛い容姿をしているが、俺の好みと聞かれたら違うと答えるね。
 
俺の反応に周りの奴らは面白くなさそうな顔をしている。
 
そんなに話のネタにしたいのか、お前らは。
 
「例え、将来有望な容姿であっても、今付き合うとかそういうワケない」
 
「今から押さえ込んでおくっていうのもアリじゃないのか?」
 
「お前らはホントに俺がロリコンだっていいたいのか?ありえない」
 
首を横に振りながら俺は笑いながら答えた。
 
「それでも、お互いに年頃なんだから意識することぐらいはあるだろ?」
 
「ないね、あんなお子様相手にこの俺が反応するはずがない」
 
だいたい、音緒に俺が恋することなんてあるのか?
 
向こうも俺を兄程度にしか見てないだろ。
 
「ホントに恋愛なんてしてないのか、つまらん……」
 
「あのなぁ……相手は小学生だぞ。何が悲しくて選ばないといけないんだ?どうせ彼女にするなら同年代にしたいよ」
 
「ふーん。ならさ、その子に恋する可能性は何%ぐらいだよ?」
 
友達に言われて俺は考えながら、
 
「10%未満だな。可能性に関しては限りなく低いさ」
 
「……0%だと言い切らないところが怪しい」
 
「お前らは何でもかんでも怪しいといいやがるな。可能性っていうのは0にはならないもんだろう。そこまで否定はしない。もしも、なんて考えはしないけど」
 
大体、あの音緒に俺が恋なんてありえるわけながないんだ。
 
俺が音緒に求めているものがあるとしたらそれは“恋人”ではなく“家族”だろう。
 
妹みたいな存在が欲しかっただけだ。
 
恋とか愛とかそんな感情を抱く存在をあの子に求めたわけじゃない。
 
 
 
俺が家に帰るとなんだかキッチンから良い匂いがしている。
 
音緒がもう料理しているのか?
 
俺のいないときには火の扱いが危ないから料理をするなって言ってるはずなんだが。
 
俺が気になってキッチンに向かうと信じられない光景が広がっていた。
 
「次は塩?それとも砂糖……どれだろう?ねぇ、次はどれを入れればいいんですか?」
 
「塩じゃなくて、こしょうの方を使うほうがいい」
 
「そうなんですか?覚えておこう。私、つい塩ばかり入れちゃうから」
 
「……塩はあまり身体によくないから控えた方がいいわ」
 
あの子育ての“こ”の字すらした事ない俺の母さんがなぜかキッチンに立っていた。
 
音緒が料理をしているのを母さんが手伝っているらしい。
 
信じられない光景だぜ……夢でも見てるのか?
 
俺の姿に気づくとふたりともこちらを見てきた。
 
「おかえりなさい、舞人兄ちゃんっ」
 
「……おかえりなさい」
 
音緒は料理を途中でやめてこちらに近づいてくる。
 
母さんは何だかホッとしたような表情、なんとなく読めてきた。
 
「どうしたんだ、音緒?ふたりで料理なんて珍しいじゃん」
 
音緒にたずねると彼女は嬉しそうに言った。
 
「叔母さんが手伝ってくれてるの。料理を教えてもらってるんだ」
 
「へぇ……」
 
俺が母さんの方を見ると予想通り気まずそうな顔をしている。
 
ホントは教える気なんてないけれど、状況的に仕方なくってわけか。
 
「母さんはどうしてうちに?」
 
「あの人にふたりの様子を見てきてと言われたから。元気なら問題ない」
 
「そっか。それじゃ、もう帰るんだ」
 
「ええ。もう用事はないから帰るわ」
 
素っ気無い親子の会話だけど、俺としては別に気にしない。
 
うちの現在の状況、両親は離れた場所で暮らしている。
 
数ヶ月前、親父の単身赴任することになり、無条件に母さんがついていった。
 
それは分かってる反応だから、今は俺と音緒のふたりだけの生活が続いている。
 
たまにこうして母さんが父さんに言われて様子を見にくるだけだ。
 
「ねぇ、もう少しだけ教えてもらってもいいですか?」
 
「え、えっと……舞人、私はどうすればいい……?」絶對高潮
 
音緒の純粋な瞳に困った顔をして俺に助けを求める母さん。
 
ホントに子供の相手が苦手な人だ、俺は軽く笑いながら、
 
「ちょうどいいじゃない、教えてあげてよ。それぐらいの時間はあるだろう?」
 
「……それぐらいなら時間はあるけれど」
 
静かに頷いた母は音緒に向き合いながら、消極的に料理を教え始める。
 
さすがの彼女も音緒みたいな純粋無垢な子供を相手にすれば強く拒絶できない。
 
うちの母親は16歳のときに俺の父親と結婚して俺を産んでいる。
 
まぁ、正式に言えば出来ちゃった結婚だけどな。
 
父さんだけしか見えない夢中なせいか、子供ができたって知ってすぐに“いらない発言”をしたりして、俺を産むか産まないかずいぶん揉めたって話は父さんから聞いてる。
 
彼女が俺に興味がないのはそういう事情が絡んでいるわけだ。
 
俺達の心配をしているのは父さんだから、今日だって言われて来ただけに違いない。
 
偶然、音緒が家に帰っていたのでこういう状況になっているだけだ。
 
「……何だかなぁ」
 
楽しそうに料理する音緒と微妙な表情ながら母さんも手伝っている。
 
こういう光景を見ていると、家族ってこういうものなのかなと憧れたりする。
 
結局、母さんは音緒と一緒に作った料理を食べずに帰ってしまった。
 
ただ一言だけ帰り際に「音緒はいい子ね」と含み笑いをしていた。
 
母さんがああいう風に笑うなんて始めて見た気がする。
 
音緒に対して優しく(?)対応するだけでも、何かが変わったのかなと思えるんだ。
 
そして、俺と音緒は一緒に夕食を食べている。
 
今日の夕食は音緒にしては上出来な味だった。
 
「叔母さん、料理上手なんだよね。いろいろと教えてもらっちゃった」
 
「そうなんだ。ま、たまにはいいんじゃないか」
 
音緒の料理の腕前があがれば俺の食事の質もあがるのでこういうのは歓迎する。
 
「舞人お兄ちゃん、今日の料理は美味しい?」
 
「美味しいよ。やっぱり美味しい料理はいいね」
 
「むぅ、私ひとりの料理は不満なの?」
 
「そんなことは言ってないです、はい」
 
機嫌を損なわせる前に話題を変える。
 
俺は飯を食いながら、音緒に今日のことを聞いてみた。
 
「あのさぁ、音緒。お前って俺のこと、恋愛対象に見えるか?」
 
「ふぇ!?え、ええ!?」
 
驚いた顔をする音緒に俺は「こりゃ、ねぇな」と納得しながら、
 
「いや、すまん。変な事聞いたよ」
 
「全然、変な事じゃないよ。もっと聞きたいなその話」
 
俺の話題にくいついてきた音緒は興味があるようだ。
 
恋に憧れるそういう年頃なんだろうね。
 
「……ん、クラスメイトに言われたんだよ。お前と歩いているところを見られて噂にされていたんだ。恋人なんじゃないかって」
 
「舞人兄ちゃんと私が恋人……いいなぁ」
 
うっとりとする表情の音緒に悪いが現実を突きつける。
 
残念ながら俺は恋に憧れる年頃ではないんだ。
 
「俺と音緒が恋人なんて、ありえないよな。まったく、噂って根も葉もないことばかりでさ。どれだけの歳の差があると思ってるんだか」
 
「……うぅ、何それ。舞人兄ちゃん、ひどいよぅ」
 
俺の発言に音緒は表情をコロコロ変えながら、
 
「舞人兄ちゃんは私のことが嫌いなんだ」
 
「いや、そんな事は言ってないだろう。恋するかどうかの話じゃないか」
 
「私に恋したりしないの?」
 
「……そんな気はないな、お前もないだろ?俺たちって兄妹みたいなものだし。大体、子供相手に俺が反応する時点で間違いなんだよ。ありえない」
 
音緒は子供だし、そういう話があがるとしても今じゃないな。
 
噂になるとしても、もう少し成長してきてからというのが俺の中にある。
 
将来的に美人な女の子になったら考えてしまうかもしれない、10%の確立でな。
 
「……舞人兄ちゃんっ!」
 
「はい?」
 
いきなり音緒が叫んだので俺は戸惑いつつも、尋ね返す。
 
「私と一緒にお風呂に入らない?今すぐ準備するから」
 
「あ、あの音緒?何を言って……」
 
「いいから。一緒に入るの、いい?」
 
……どうやら俺は踏んではいけない地雷を踏んでしまったらしい。
 
女の子にもプライドがある、それを傷つけてしまった俺に音緒はムキになっているようだ。
 
それって……逆を考えれば音緒は俺を男として意識しているのだろうか?
 
女の子の気持ちってよく分からない。
 
 
 
「いいお湯だね、舞人兄ちゃん」
 
湯煙の中で同じ浴槽の中に入るふたり。
 
うちのお風呂が大きめにできていた事に感謝しつつ、俺はすぐ傍にいる彼女を見つめた。
 
生意気にもない胸を隠すようにタオルを身体に巻いていた。
 
いや、はずされたら困る、非常に困る。
 
小学生相手に反応したら負けかなって思ってる……。
 
すまん、自分でも思っている以上に混乱しているようだ。
 
「お前さ、少しは恥ずかしさとかないわけ?」
 
照れる素振りさえないのはある意味、こちらが恥ずかしくなるじゃないか。
 
「……ホントは私だって、恥ずかしい。ふみゅーん」
 
意味の分からない言葉を放ちながら照れる素振りをする音緒。美人豹
 
普通の小学生の女の子がお父さんといつまでお風呂に入るか、という問題。
 
いつまで風呂に入るものなんだろうか……。
 
あまり今の状況を打破する参考になりそうにないけど。
 
「俺、もうお風呂からでてもいいかな?」
 
「ああ、冗談だって。良いじゃない、たまにはスキンシップも必要だよ?」
 
「スキンシップねぇ……」
 
俺はお湯につかりながら音緒の長髪に触れた。
 
白くて細い身体からは視線をそらす。
 
べ、別に小学生相手にドキッとしたわけじゃないけどな。
 
「くすぐったいよぅ。あ、そうだ。私の髪を洗ってよ、舞人兄ちゃん」
 
「……え?」
 
「いいじゃん、もうここまできたら恥ずかしがることもない」
 
「いや、その台詞はお前の言う台詞じゃないと思う」
 
この子はどんな自信を持って言えるのやら。
 
文句を言う前に彼女は立ち上がって鏡の前に座り込む。
 
「ほら、早くして~」
 
「……ったく、しょうがないな」
 
俺もお風呂から出て、シャンプーを取り出した。
 
「泡がいっぱい~、あはは」
 
楽しんでる音緒の反応を無視して、俺はきわめて冷静に彼女の髪を洗うことにした。
 
「どうだ?こんなものか?」
 
「いやぁ、もっとちゃんとしてよ。うっ、目に入りそうになったじゃない。私の身体が魅力的で恥ずかしがるのも分かるけど」
 
「音緒、生意気なことばかり言うとつまみ出すぞ」
 
どうして俺がこんなことをしなければならないのか。
 
俺はそういいながらもしっかりと音緒の面倒を見ていた。
 
放っておけない、最後は俺が折れるのがいつものパターンだ。
 
「……ねぇ、舞人兄ちゃん。私たち、今、裸の付き合いしているね」
 
「……うるさい。いきなり、変なこというなよ」
 
「照れてる?でも、それって少しは私でもドキドキしてくれてるってことなのかな?」
 
音緒の発言、どことなく嬉しそうに言うから俺は思わず心臓が高鳴った。
 
確かに目の前にいる音緒はバスタオル一枚の無防備な姿、白い肌に女の子らしさを感じてしまう……反応しちゃダメだ、したら負けだ。
 
俺は自分の欲望を抑えながら答える。
 
「……それって、さっきの言葉に対して言ってるのか?」
 
「そうだよ。恋する、しないとかの前に私の事、一人の女の子として見てくれているのかな……って、思ったの。どう?私、舞人兄ちゃんにとって……魅力ある?」
 
こちらを振り向いてきた音緒の頭を俺は撫でた。
 
そうだよな、この子ももう子供じゃないってことか。
 
俺の発言は少女としてのプライドを傷つけたんだろう。
 
だから、『一緒にお風呂♪』なんて事になっているわけで。
 
「ああ。俺はお前のこと、ひとりの女の子として見ているから。今、どうこう言われても正直、困るけどな。これから成長していくのに期待している」
 
「……その反応は微妙かも」
 
「何でだよ?何が不満なんだ?」
 
俺の対応に音緒は口を膨らませながら、
 
「別に~。自分で考えてください」
 
「何をすねてるんだよ、お前は。あ、おいっ」
 
彼女は俺からシャワーを奪い泡を流し終わると、
 
「今度は私が兄ちゃんを洗ってあげる」
 
「いや、俺はいいから……。音緒、聞いてるのか。な、なぁ?」
 
「スキンシップだよ、兄妹みたいでいいじゃない。ね?」
 
その笑顔が怖い、そして、少女の無垢さが俺に牙をむく。
 
「お、おい、音緒?あ、あの音緒さん……離れてくれませんか」
 
「嫌だよ。これくらいじゃ反応してくれないんでしょ?」
 
ふくらみかけに反応するわけには、しかし、この感触は……うぅ、自己嫌悪しそう。
 
俺の身体に直接身体を触れさせてくる、この考えがお子様だって俺は言うのだ。
 
抱きつかれたまま、俺は身体を硬直させてしまう。
 
「参りました、すみません。音緒は普通に魅力的な女の子だ」
 
「……あんまり子供って言わないで。私だって傷つく時があるんだから」
 
俺が謝ると音緒も機嫌を直したのか、俺から離れる。
 
ホッとしつつ、男として反省しつつ、複雑な心境だ。
 
「舞人兄ちゃんのこと、私は大好きなんだからね」
 
「……はいはい、そうですか」
 
「あっ、そこは流すところじゃなくて、照れるところじゃない。もうっ、兄ちゃんの鈍感!」
 
お風呂場に響く明るい声に俺はどこか安心していた。SUPER FAT BURNING
 
まだまだ、音緒には子供のままでいて欲しいものだ、本当に。

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