2015年4月6日星期一

グランスライムの脅威!

浜辺に降り立った瞬間、ぐったりとミカヅキが倒れ込む。どうやら慣れない長距離飛行で疲労が溜まったようだ。これから何があるか分からないので、ミカヅキを回復させておこうと思い『全快』の文字を使って体力と気力を回復させた。陰茎増大丸


 何だかテンションまで上がったみたいであり、浜辺を叫びながら走り回っている。気が済むまで放置しておこうと思い、さっそく『探索』の文字を使い近くの集落などを探す。


 文字を発動させると、目の前に矢印が現れ進むべき道を教えてくれる。


「この先に街があるか……」


 そう言って矢印の方向を見ると、先程空から見た山を指していた。


「山の中を指してるのか、それとも山を越えた先にあるのか……ま、じっくり行くか」
「クイ!」


 ミカヅキは頷くと、背中に乗れと言わんばかりにお尻を向けてきた。日色はヒョイッと跳び乗り、ミカヅキはそのまま矢印の方向へ進んでいく。


 砂浜から出ると、そこは広大に広がった草原がある。その先には先程の山が見える。


(今はまだ穏やかな感じだが、いつ何があるか分からないな)


 情報では『魔族イビラ』の大陸は魔物の強さ生息数も、他の大陸と比べて上位に位置する。今は魔物が出てくる雰囲気は無いが、突然襲われるということもあるかもしれないと思い、日色は文字を書いていく。


 《発動解放》で、五文字分を設置できるのでとりあえず『速』・『防』の文字をミカヅキに書く。同じ文字を自分にも書く。そして最後の一文字に『伸』と刀に書く。書いた文字はそれぞれ吸い込まれるようにして消えていく。これで設置完了だ。いつでも発動できる。


 ただ二文字を書いてしまうと設置した文字の効果が消えるので、できる限り使わないように気を付ける必要がある。


「レベルが上がると、その制限もなくなるかもしれないが、今は気をつけないとな」


 もしかしたら二文字を設置できるようになるかもしれないと思うとワクワクしてくる。これからもレベルを早く上げるためにも、魔物をとことん狩ってやろうと決めた。


 ミカヅキの背中で揺られながら草原を走っていると、視界の端にのそのそと動いている存在に気がつく。


「止まれ!」
「クイ!」


 突然主人に制止の声をかけられ慌ててブレーキをかける。絶對高潮


「クイ?」
「あそこを見てみろ」


 指を差した先には恐らく魔物であろう存在があった。


 それはスライムを十倍以上も大きくしたような魔物で、プニプニとした体を引きずって地面を動いていた。色は緑色だが、透明度も高く体を通して向こう側がうっすらと確認できる。そしてよく見ると体の中心には核のような赤い塊が見て取れた。


「あの赤い心臓みたいなものが弱点……か? というよりもいきなり最初から図鑑に載ってない魔物が相手か」


 自身の知識には無い魔物だったので少し驚いていた。まさかユニーク魔物モンスターなのかとも思った。しかし少し離れた先にも同じような魔物を発見したので、基本的に単独行動をするユニーク魔物モンスターでは無い可能性が高いと判断した。


「やはり聞いていた通り、『魔族イビラ』の大陸の魔物は図鑑に載ってなかったようだな」


 図鑑には『人間族ヒュマス』の大陸と『獣人族ガブラス』の大陸に生存している魔物は載っていたが、『魔族イビラ』の大陸に出てくる魔物は載っていなかった。


「早く街に行ってここの図鑑を見てみたいな」


 そうしなければ魔物の種類も分からないし、情報は得ておく方が確実に良い。もちろん《文字魔法ワード・マジック》で調べることもできるが、いちいちそんなことをしていれば、MPの無駄使いにもなってしまう。


 だからできれば図鑑で情報を得た方が効率が良いのだ。


「それはそうと、とりあえず『魔族イビラ』の大陸での初めての実戦、やってみるか」


 ミカヅキの背から下りると、『刺刀・ツラヌキ』を抜く。


「お前は下がってろ」
「クイ!」


 素早い動きでその場を離れるミカヅキ。こういったやり取りはもう慣れたものだった。


「とりあえずは調べてみるか……」Xing霸 性霸2000


 いまだこちらに気がついていないのか、のっそりと動いている魔物を鋭い目つきで睨む。そして指先に魔力を集中し『覗』の文字を書いて、魔物の《ステータス》を確認する。


「名前はグランスライム……ランクSか。おいおい、ランクSがそこかしこにウヨウヨしてるのかよ」


 信じられないと思いながら、周囲を見回し複数のグランスライムを視界に入れる。今までランクSと出会ったことはあるが、どれも単独で相対した。しかし今ここには複数のランクSの魔物がいる。さすがは『魔族イビラ』の大陸だと舌を巻くばかりだ。


(そのうちランクSSやランクSSSが出たりしてな)


 この一か月、実は獣人の大陸ではランクSSの魔物と戦ったことはある。動きも強さもそれこそ桁違いであり、一歩間違うと死んでしまう状況の中《文字魔法ワード・マジック》を駆使して何とか倒すことに成功した。


 間違いなくあの時は死線を潜り抜けたといった感じだった。


 だがしばらくはランクSSとは戦いたくないと思った。地形や相性が良かったお蔭で運良く勝てたようなものだった。単独で戦うにはやはり早過ぎた。もっとレベルが上がってからではないと、次は死ぬかもしれないと教訓を得ることになった。


(あの時ほど、オッサンたちの存在のありがたさを感じたことは無かった)


 態度には出さなくても、アノールドたちと一緒にいた時は、チームプレイで助かった場面が幾つもあった。きっとランクSSの魔物相手でも、アノールドたちがいれば、あれほど危険は無かっただろうと思ったのだった。九州神龍


 だがこれからは一人である。しかも魔物の強さも桁が違う『魔族イビラ』の大陸。レベルが低ければ、一瞬にして殺されることもあるだろう。


(これは一刻も早くレベルを上げなきゃな)


 間違いなくそのうちランクSS以上の魔物と戦うことになるだろうことは予感めいたものがあった。


「そのためにも、コイツらには糧かてになってもらうか」


 殺気を出して睨むと、それに反応して目の前にいるグランスライムがピタッと動きを止め、ゆっくりとこちらに意識を向ける。すると突然物凄い速さでこちらに向かって跳び上がって来た。


「いきなりか!」


 大きな図体ずうたいなのに、小動物のような動きをするので虚を突かれてしまう。焦りながらも日色は大きく横に跳び、すかさず跳び降りてきたグランスライムに斬りかかる。


 ズバッ!


 一文字に斬り裂かれ、ダメージありだと思い力強く微笑んでいると、それに構わず体当たりをしてくる。


「ちっ! 当たるか!」


 だが避けたつもりだったが、今度は体の一部を弾丸のように飛ばしてくる。咄嗟に両腕でガードするが、思ったより衝撃は無い。プニプニしていてハッキリ言ってダメージは無い。


(一体何のために……?)


 体の一部を飛ばしてきているのか分からず眉を寄せる。しかし次の瞬間その意味が分かった。procomil spray


 ボウッ!


 何と腕に当たり、纏わりついていたスライムの一部が燃え始めた。


「熱っ!?」


 慌てて腕を振り回し燃えているスライムを落としにかかる。しかしなかなか落ちてくれない。


「くっそ!」


 地面にしゃがみ込み、腕に土をかける。ジュゥ……っと今度こそ火が消えた。


「はあはあはあ……っのやろう……」


 せっかくの赤いローブも焼けてボロボロになり、深くは無いが火傷も負ってしまった。『防』の文字を使っていれば良かったと後悔する。


「くそ……治すのもただじゃないんだぞ!」


 そう思い瞬時に間を詰めて刀で斬り裂く。だが同じようにパカッと斬り裂いてダメージを与えたと思ったが、よく見ると切り口が合わさり元に戻って行く。そう言えば先程の傷もいつの間にか治っている。


「なるほどな、物理攻撃効かないってことか……」房事の神油

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