2013年9月17日星期二

黒歴史君

「翔(かける)は何もしないで黙っていればもてるよ」
  昔から友人たちは口を揃えてこう言ったが、俺はつい最近までその理由がわからなかった。
 「猫の名前はエンゲルベルトフンパーディンク、と」
  好きな女の子とメアド交換して、たまにメールする仲にまで発展した俺は、逐一その子とのやりとりを記録し、一生の宝だと防災リュックに詰めていた。韓国痩身一号
  もちろんそれは予備に過ぎず、暗記もかかさない。寝る直前に覚え、翌朝復習するのがコツだ。
 「渡瀬(わたせ)君、よくそんな細かいことまで覚えてるね」
  過去のメールから使用頻度の高い単語を抜き出し、語彙の偏りを指摘すると、俺の想い人である前川さんに酷く気味悪がられた。そこで漸く気付いたのだ――俺は痛い人間だと。
  高二の終わり、俺は恋を代償に客観性を身に付けた。数々の失態を思い出し、頭を床に打ちつけたくなる。
  ああ、あの時の俺はどうして! 恥ずかしさの余り、咄嗟に掃除用具入れに飛び込んだ。
 「何してるの?」
  親友の優哉(ゆうや)に発見され、呆れ顔で引っ張り出される。ああ、蒸発したい。
  そして俺は猛烈に思ったのだ。自分の過去を修正したい、と。だが今の技術力では、どんなに願っても難しいだろう。俺が生きている間にタイムマシーンが開発される可能性は、限りなく低い。
  大事なのはこれからだと無理矢理自分を納得させ、その日を境に俺は変わった。
  学校で後ろ向きに爆走するのをやめ、変な格好で町をうろつくのも我慢する。
  他人と違うことをしたい、目立ちたいという欲求を抑え、受験に向けて一直線! だったらよかったのだが、どうしても過去の挙動を考えると勉強に身が入らない。
  三年生の六月。受験まで半年以上あるが、のんびりしていたら出遅れてしまう。ホームルームで散々担任に脅され、俺の気分は低迷していた。
 「ため息多いけど大丈夫? まさかもう受験ノイローゼ?」
  心配してくれたのか、前席の優哉が振り向いた。
 「あんなの大げさに言っているだけだから、気にしなくていいと思うよ。翔、勉強は得意じゃん」
  我が校創業以来の天才! と誉れ高い優哉に褒められても素直に喜べない。一定の成績を維持してはいるが、浪人生は俺より一年長く勉強に明け暮れている。国公立を志望する身としては、スタートが早いに越したことはないだろう。
  しかし怖いもの見たさで、家に帰ると昔のポエムノートを引っ張り出す俺がいる。
 『俺の初恋、それはワンちゃんのようなものだ。尻尾を追い続ける幻影。独りよがりなテイルハンター』
  わけがわからない! 悶絶しそうになりながらも、ページをめくる手を止められない。勢い余ってベッドから床に転がり落ちた。
  こういう芸術の類は、俺が死んでから認められるかもしれない。そんな淡い期待を抱いてしまうから、いつまで経っても捨てられないのだ。
 「このままだと俺は駄目になる……」
  とうとう禁じ手を使う時がきたようだ。のっそり起き上がり、押入れを開ける。
  奥の方でひっそり息衝く簡易金庫の中には、中学時代に街でスカウトされ、モデルをした時の雑誌が入っている。
  前衛的なショットを望んだが、カメラマンに悉く却下され、己の無力さを痛感した苦い思い出が蘇る。
  それをこんな厳重に取っておいたのは、常人から逸脱できない自分への戒め――というわけではない。
  用があるのは自分の写真ではなく、誰もが見落としてしまいそうな、片隅にひっそり掲載されている広告だ。パソコンを開き、記載されているアドレスを打ち込む。
  知る人ぞ知る闇の通販、スペースゴッドD、略してSGD――効果は折り紙付きの秘密結社である。生半可な覚悟で手を出してはいけない領域に、俺は一歩踏み出した。

  古来より人間は、自らの力で実現できないことは、人あらざるものに頼ってきた。
  科学が及ばない範囲の望みは、人知を越えた存在に。
  神仏への祈祷、悪魔との契約――己の願いを叶えるため、人々は必死に足掻いてきた。
  中でも治療が難しい病に伏せった者は、健康な肉体を得るため、とある領域に手を伸ばすことが多い。
  禁断の魔術――今回俺が実践するのは、比較的安全な部類に入る、神を召喚する儀式だ。時の神クロノスを呼び出し、過去に連れて行ってもらう。
  あまりに壮大すぎる計画だが、何を隠そう、過去に俺の祖父も儀式に臨み、見事成功を収めたのだ。祖父はSGDで神をその身に宿し、元気な体を手に入れた。孫である俺にできないはずがない。韓国痩身1号
  神を呼び出す儀式には制約がある。成功するまで絶対にやめてはいけないのだ。それを破ると、自己嫌悪に陥るらしい。
  俺は長期戦を覚悟し、全てを投げ打つ勢いで儀式に取り組んだ。
 「時を司る神、クロノス。我が呼びかけに応じ、姿を現したまえ。ルアウウユルウルボーレンフンフン」
  毎日一時間、呪文を暗唱し、特殊なフラフープを回し続ける。服装も、付属の黒いビニール製のズボンと、上に羽織る黒ローブと決まっており、これからの季節は拷問だ。
  だがこれは俺の将来に繋がる最重要事項。弱音を吐いてもいられない。
  一週間が過ぎた。神は降りて来ない。まだまだこれからなので、焦る必要はない。
  今まで一緒に騒いでいた友人たちが自粛し、黙々と勉強しているのを横目に、俺は天に意識を集中させた。
 「もしかして痩せた?」
  帰り際優哉に指摘されて焦ったが、儀式は他言無用。笑って誤魔化すと、それ以上は追求されなかった。
  それから二週間、三週間が過ぎ、神の片鱗にも触れられぬまま、夏休みに突入した。
  しかし不思議と焦りは感じない。俺の腰回しは鋭さを増し、抜き身の刃のように研ぎ澄まされてきた。
  一心不乱にフラフープを回す間は、世の中全ての柵から解放され、大空に羽ばたいているような気分になる。
  熱帯夜は水分補給を欠かせない。全身を熱が支配し、じんわり汗をかく心地良さ。
  次第に暑さを乗り越え、見えてくるもの――無だ。俺は地球の一部になっている。
  そんな姿に神は心動かされたのだろう。
 「……要件を聞こう」
  とうとう地上に降臨なされた。マリンブルーのコートに身を包んだ時の神、クロノス。
  黒髪にコートと同色の瞳、嫌気がさしてうんざりしているという顔をした、美貌の神様。
  神聖で絶美な立ち姿に気圧される。決して人間には辿り着けない奇跡を目の前に、俺は自ずと頭を垂れた。
 「お願いがあります」
  精一杯の敬意を払い、クロノスの目をまっすぐ見つめる。不思議な光をたたえた、底なしの青。
 「拝まなくていい」
  自然と手を合わせていた俺を制し、クロノスは続きを促した。
 「君の思念は私の元まで届いた。あまりにも必死なので来てやったが、勘違いしているようだから言っておく。古代に存在した魔術を使える人間は現代では皆無に等しく、当然君もそうだし、そもそも……いや、本題に入ろう。一体何が望みだ?」
  非常に面倒臭そうだ。
 「俺は過去を改変したいんです。どうか力をお貸しください」
  詳細を話すと、クロノスは沈痛な面持ちで額に手を当てた。
 「そんなことで……」
  やはり神様は忙しいのだろう。申し訳なく思ったが、俺にとっては人生を揺るがす一大事なので、必死に協力を仰いだ。
  この日のために、俺はクロノスに捧げる詩をノート十冊分書き溜めておいたのだ。迸る情熱を込めた最高傑作を、厳かに朗読する。
 「時空を操りし雄大な神の寛大な御心に導かれし、時渡り人。唯一望むはチェンジオブヒストリー。修道者のように祈るは、ブラックメモリアルの――」
 「わかった、わかった。それで君の気が済むのなら……」
  俺の熱弁が功を奏したのか、早い段階でクロノスの承諾を得られた。いよいよ時間旅行の始まりだ。
 「どの時間枠に飛びたい?」
  クロノスはコートの内側から金色の懐中時計を取り出した。
 「中一!」
  小学校時代は諦める、のではない。小学生までなら許される。俺のもみ消したい黒歴史は、中学一年生から時を刻み始める。
 「渡瀬翔、十二歳。中学一年生の春」
  クロノスが時計の蓋を開けると、わっと銀色の光が迸った。それが意思を持っているかのようにうねり出し、俺の頭上に降り注ぐ。髪の毛が逆立ち、体ごと上に引っ張られる感覚。そのまま足が宙に浮き、俺は過去に飛んだ。
 『いいか、これは過去の再現だ。君は傍観者。今はまだ干渉できない』
  クロノスの声が直接頭に響いた。辺りを見回そうとしたが、視線が固定され、動けない。俺の目に映るのは、中学三年間担任だった懐かしのおじいちゃん先生だ。
 「自己紹介を……相原さんから」
  土山先生は温厚な地理担当教師で、初対面でも生徒を安心させるオーラを出している。
  教室に漂うぎこちなさは瞬時に消え失せ、和やかにホームルームが始まった新一粒神
  俺はいかに派手な自己アピールをするか考えていたのを覚えている。
 「私は西小出身の室井あずさです。趣味は読書です。宜しくお願いします」
  皆あっさりと済ませ、長くは語らない。どんどん順番が近付いてきた。
  クラスメートの顔を拝みたくても、過去の俺は机を見つめっぱなしで、台詞のシミュレーションに余念がない。
  今の状態は、未来の俺が過去の俺の中から、過去を見ているということになる。少しややこしいな。
 『強く念じれば体を支配できるが、くれぐれも早まるな』
  クロノスの忠告によると、長時間干渉することによって時空のバランスが崩れ、俺が過去に閉じ込められてしまうらしい。慎重に、的確に、素早く修正する必要がある。
  まず正したいのは自己紹介だ。中学に進学し、調子に乗った俺は、とにかく目立ちたかった。それ故、突拍子もないことを言って、一人で盛り上がっていたのだ。
 「僕は弓削(ゆげ)信一郎(しんいちろう)。鼻毛君ではありません」
  俺の前、弓削が立った。若干滑っているが、俺の比ではない。
  静まり返る周囲に意気消沈した弓削が座るのと同時に、俺は勢い良く立ち上がった。口を開く前に支配権を奪う!
 『駄目だ!!』
  しかし突如クロノスが叫んだため、驚いた俺は集中力を欠き、乗っ取り失敗。痛い自己紹介を聞く羽目になった。
 「俺は渡瀬翔! 森羅万象、天衣無縫、花鳥風月、神出鬼没! よっろぴくぴくー!」
  しーんとしているクラスで、一人ハイテンションな過去の俺。四文字熟語を使えばかっこいいと思っていたあの頃。
 『危なかった……』
  クロノスの呟きで、羞恥が怒りに変わった。何で止めたんだ!!
 『君がまともな自己紹介をすれば、弓削君の人生が変わってしまう。中学では明るくユーモアのある男になりたいと望んだ彼は、見事に滑った。どん底にまで落ち込んだ彼をすくい上げたのは君だ。自分以上に滑った奴がいるという事実に彼は救われた。弓削信一郎は将来立派な医者になる』
  もし俺がはっちゃけていなければ、気に病んだ弓削は勉強に打ち込めず、医者の道を断念していた。それに伴い、救われない患者が大勢出る未来に繋がるとか。
 『確認しておいてよかった』
  クロノスの声音に安堵が滲み出ている。俺は損した気分だが。
 『大勢の命を助けたことを、君は誇りに思っていい。運命には大きな一定の流れがあるが、こうした揺さぶりが思いも寄らぬ方向転換をさせることもある。いいか悪いかは、先を見ないとわからないが、私は時を司ると同時に、使命を持った人間が大きく道を踏み外さないよう監視する役目を担っている。君は立派に神の仕事を代行したんだ』
  クロノスは綺麗にまとめているが、要は、俺の黒歴史が他人のそれを上回り、塗りつぶしたということだ。毒を以て毒を制す。全く以て嬉しくない。
 『今回は諦めて先に進もう』
  これ以上粘っても仕方ない。俺は次の黒歴史に標準を合わせ、中一の秋に移動させてもらった。
  天高く馬肥ゆる秋。夏の照りつけるような日差しが緩和し、過ごしやすい季節に起こった出来事だ。昼休みにクラスの男子たちとサッカーか野球、どちらをするかで揉めていた。
 「サッカーばっかりじゃつまんないだろ!」
  野球部村田のブーイング。
 「だって俺野球のルールわかんないし」
  サッカー部横田の反撃。
 「いい加減覚えろよ!」
 「やなこった!」
  この二人は事あるごとに揉めているので、周りは諦め顔だ。
  このままでは貴重な昼休みがなくなってしまう! 俺は諌めるべく、代案を打ち出したわけだが、それをなかったことにしたい。
 「二人とも落ち着くんだ! 他にも選択肢はある!」
  今だ!!
 『待て!!』
  強く念じようとした矢先、クロノスに待ったを掛けられた。
 「馬ごっこやろうぜ!」
  黒歴史通り、過去の俺は校庭に四つん這いになり、ヒヒーン! と大声で馬の嘶きを再現した。そっくりなのがまた憎らしい。かなり練習したんだ。
 「さあ、俺に乗れ」
  誰も乗ってくれなかった。
  痛いほどの沈黙の後、昼休み終了を告げるチャイムが鳴り、皆無言で校舎に戻った。俺は空気を読まずに、教室まで馬になりきっていた。
 『ふう……』
  クロノスのほっとしたようなため息に苛立つ。今度は何なんだ!?
 『この場に居合わせた長谷川君。彼は君の馬声に感化され、将来有名な騎手になる。その運命を避けると、競馬事情が大きく乱れるため、いじらない方が賢明だ』
  俺、関係ないよな?
 『ある。君の従兄が路頭に迷ってもいいのか?』
  わたる兄ちゃんのことか! あの人若い頃から競馬大好きだから……神様には大人しく従っておこう蔵八宝
  それにしても長谷川の奴、俺の馬声に感銘を受けたなら、もう少し反応してくれてもよかったのに。

  三度目の正直は、中三の新入生歓迎会。何を勘違いしたのか、俺は体育館のステージで一人トークショーをして、全校生徒の前で恥を晒した。
  舞台袖にて順番待ちの俺を、何としてでも阻止しなくては!
 『いや、これはまずい』
  クロノスは強制的に俺を差し押さえ、抵抗権まで奪った。そのまま俺は、軽い浮遊感と共に第三者の視点に移行し、他人の目線から自分をじっくり観察することになった。
  こんな時でなければ楽しいのだろうが、今は使命が優先だ。
  過去の俺は意気揚々と体育館全体を見渡し、満足気に頷いた。
 「最近俺は、隠れた才能を発掘した。笑いの女神に愛されし、予言の寵児、渡瀬翔――俺は笑いで世界を救う男だ」
  気障っぽく前髪をかき上げる俺をはっ倒してやりたい。
 「笑顔のためなら不可能すら可能にする……そんな自分が恐ろしい。では、聞いてくれ」
  やめてくれ! 俺はご大層な前置きの後に、恐ろしく寒いギャグを連発し、体育館を一瞬で凍りつかせた。誰もクスリとさえ笑わない。
  水を打ったように静かな体育館で、昔の俺は平然としている。あまりにも鈍く、厚顔無恥な自分が恥ずかしい。
  どうしてこれを変えてはいけないのだろう。あんな一人芝居が他人に影響を与えるとは到底思えない。
 『君の正面に座っていた少年、江藤君。彼はあまりにもくだらないトークに腹を立て、煮えたぎるような怒りをばねに、漫才の世界へ。そのまま大スターになる運命だ。笑いが世界を救うと豪語した君が、それを否定するのか?』
  後輩にそんな不快感を与えていたとは露知らず。
 『君は江藤君の一生の道標だ。彼は君を思い出す度、腸を煮えくり返らせている』
  もう許してやってくれ! 中学時代の俺は特に酷かったんだ。
 『高校でも大して変わらないだろう』
  クロノスは嘆息した。何て失礼な神様だろう。俺だって少しは成長した。だから今苦しんでいるのだ。
 『どうしようもない過去を振り返ってはいけない』
  クロノスは真理のような事を言っているが、俺は諦めきれなかった。次こそは変えてみせる!
  身悶えしたくなるような黒歴史が多すぎて絞り難いが、俺は特に消したいものを厳選した。
  それなのに!
 『無理だ! あまりにも大勢の未来に関わってくる!』
  クロノスに駄目出しされ、一つも手をつけられない。
  皆俺に影響されすぎだろ!? それも決していい意味ではなく、教訓的な戒めばかりだ。
 『彼女は君を知って自分を許せた。思春期の少年少女は繊細で脆い。君の尊い行いが彼らの心を守ったのだ』
  クロノスが律儀に解説するため、知らなければ良かったことまで把握させられてしまう。
  結局、俺が自分を余と呼んでいたことも、自由研究で自伝を書いたことも消せなかった。恥の上塗りだ。
 『どうやらそういう運命(さだめ)らしい』
  納得できるか! 渋るクロノスをせっつき、俺は中三の二学期に連れて行ってもらった。
 「転入生の常盤優哉(ときわゆうや)君です。彼は家庭の都合で引っ越してきました」
  土山先生に紹介されたのは、現在は同じ高校に通う俺の親友。天才児優哉は、この時期に転校してきた。
  第一印象は、人形みたいな奴だった。全体的に色素が薄く、アイスブルーの瞳を持つ優哉は、寒々とした排他的なオーラを放っていたため、流石の俺も迂闊には近寄れなかった。
  だがあの頃の俺は、自分の直感に並々ならぬ自信を持っており、優哉が未来から派遣されたアンドロイドだと信じて疑わなかった。頭の回転が早くて記憶力抜群、容姿も作りもののように整っている優哉は、感情を一切表に出さない。
  そんな同級生がいたら、俺が誤解しないわけがない。
  優哉は誰ともつるまず、放課後はとっとと一人で帰ってしまう。それを未来への定期報告だと睨んだ俺は、彼を尾行し、あっさり見つかった。その時初めて交わした会話を正したいのだ。
  あれをきっかけに仲良くはなったものの、優哉は俺を残念認定している。第一印象が大きいに違いない。
 「何か用?」
  中三の優哉は無感動に振り返った。
 「見つかってしまったか……では、単刀直入に言おう」
  続く台詞を改変! しようと思ったのに、体が全く動かなかった。クロノスの妨害だ。
 『……時間旅行はここまでだ』
  やけに神妙な声音で告げられ、理由を訊ねても、明確な返事は得られなかった。
 『これ以降、君の歴史は重大な意味を持っていることが判明した』
  説明する気はないらしく、俺が文句を言う前に、クロノスはきっぱり宣言したVIVID

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